解体キャリア編集委員。
中小企業診断士として解体・産業廃棄物処理事業者を中心に、経営相談、採用支援、WEBマーケティングの支援を5年間実施しています。
経営支援を行うなかで、空き家問題による解体工事の需要が増える中、人手が圧倒的に足りないという状況を打破するために解体キャリアを立ち上げ。
解体業界の実情や魅力を紹介することで、業界の人材不足を改善するお手伝いをさせていただいております。
解体業は、資格なしでも始められる仕事です。
実際、解体業の求人では未経験歓迎とする募集も多く、最初は補助作業から現場に入る流れが一般的といえます。
一方で、長く働く場合には、資格の有無が仕事の幅や収入面に影響しやすい点も解体業の特徴の1つです
解体業は未経験で資格がなくてもスタートはできる
解体工事会社の求人は、未経験歓迎も多く、最初は補助作業から仕事を覚えていく流れが一般的です。
未経験者が最初に任されやすい仕事は、次のような内容です。
- 廃材の分別
- 資材運搬
- 散水
- 養生
- 片付け
- 清掃
たとえば、車両系建設機械や玉掛けなどを受ければ、対応できる工程が増えます。
補助作業だけで終わらず、専門性の高い業務へ進みやすくなるため、現場での評価にも差が出やすくなるでしょう。
難しい資格ではなく現場で使える資格から取得する
未経験の場合は管理系資格を急いで目指すのではなく、作業系資格から考えるのが現実的です。
働き始めた段階では、次のような現場で使う頻度が高い資格や特別教育から取得すれば、日々の業務に直結しやすくなります。
- 職長・安全衛生責任者教育
- 足場に関する特別教育
- 車両系建設機械
- 玉掛け
- 小型移動式クレーン
- 石綿関連講習
会社が取得費用を補助してくれる資格を取得すれば、自己負担を抑えながら収入アップを目指しやすくなります。長く働くうえでも選択肢を広げやすくなるでしょう。
解体業の未経験者におすすめの資格は?
解体業の未経験者は、重機や搬出に関わる資格を取ると現場で任される仕事が増えやすくなります。
たとえば、以下のような順番であれば、仕事の幅を広げやすくなります
- 車両系建設機械
- 玉掛け技能講習
- ガス溶接技能講習
- アスベスト関連資格
車両系建設機械は解体業で実用性が高い
重機に関わる作業の入口になりやすく、解体業でとくに実用性が高い資格です。
持っていると任される仕事を増やしやすくなり、補助作業だけで終わらず、現場の中心となる工程に関わりたい人に向いている資格です。
玉掛け技能講習は搬出作業で活かしやすい
玉掛け技能講習は、廃材や資材の移動に関わる作業で役立ち、建設系の他職種でも活かしやすい資格です。
搬出作業が停滞した場合、現場も止まることになるため、すぐにでも現場でできることを増やしたい方に向いている資格です。
ガス溶接技能講習は切断作業の幅を広げやすい
ガス溶接技能講習は金属切断を伴う現場で必要になることが多く、手作業中心の現場でも活躍の場を広げやすい資格です。
とくに、手作業でできることを増やしたい方に向いている資格です。
アスベスト関連資格は今の解体業で重要性が高い
解体工事では、着工前にアスベストの事前調査が必要です。
現場によっては、調査だけでなく、石綿に関する講習や資格が求められる場面もあります。
解体業で長く働く場合は、重機や搬出の資格だけでなく、アスベスト関連も早い段階で学ぶ必要がある分野です。
解体業でキャリアアップしたい人へ。資格が増えると働き方はこう変わる
資格が増えると 補助作業だけでなく重機作業や現場管理も視野に入れやすくなります。
任される工程や立場が変わることで、次のキャリアも考えやすくなります。
資格取得で補助作業では終わらない働き方が見えてくる
資格取得によって専門性のある仕事も任されやすくなり、現場での立ち位置が変わっていきます。
たとえば、車両系建設機械や玉掛けなどの資格があると、関われる業務の幅が広がるためです。
そのため、補助作業から関わる業務を変えたい場合にも、資格取得は役立つといえます。
経験を積めば解体工事の現場管理へのキャリアアップも目指せる
現場経験を積むほど、施工管理技士や現場責任者を目指しやすくなります。
解体業においても、人員配置や工程管理、安全管理まで見られる人材が求められるためです。
解体工事施工技士のように、受験までに実務経験を要する資格は、解体工事の知識や実務力を示しやすい資格だといえます。
次のキャリアを考えるきっかけにもなるでしょう。
資格が増えると収入アップを目指しやすくなる
解体業では、任される仕事や立場が変わることで、収入アップも目指しやすくなります。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」では、解体業の全国水準を年収506万円、求人賃金月額28.7万円としています。
資格取得によって任される工程や立場が変われば、資格手当や管理手当がつく会社では給料差も出やすくなります。
参考:厚生労働省 職業情報提供サイト「job tag 解体工」
解体業は資格取得で何が変わる?リアルな意見を集めてみた
解体業の資格は、取った瞬間にすべてが大きく変わるものではありません。
しかし、資格を取ることで自分に合う仕事や収入アップの道筋を考えやすくなったという声も多く聞かれます。
一方で、資格が増えるほど責任や期待も大きくなります。
資格取得で何が変わるのかを知るには、収入面だけでなく、仕事の選び方や現場での役割の変化まで含めて把握することが大切です。
重機作業や手作業など自分に合う仕事が見えやすくなる
Aさん:資格を取ったことで、重機を使う仕事が向いているのか、手作業中心の仕事が合っているのかを考えるようになりました。
現場で専門性を高める働き方もありますし、職長や施工管理のように人や工程を見ていく立場もあります。
未経験のときは見えなかったのですが、任される仕事が増えると、自分がどの方向へ進みたいのか判断しやすくなったと感じています。
資格取得による収入・専門性アップを期待できる
Bさん:資格取得で、給料へ反映されたのは嬉しかったですね。
現場で使う資格を増やした段階でも手当がつきますし、職長や施工管理のような管理系に近づくと、手当が月数万円単位になるケースもあります。
補助作業中心だった頃と比較すると、資格や講習が必要な工程を任されるようになり、仕事の専門性も上がりました。
資格取得は収入面でも将来の働き方でも変化を感じやすいと思いますね。
慣れてきたらあらためて気を引き締める
Cさん:資格を取る前は、補助作業が中心でした。
資格取得後は、現場ごとに入れる工程が増えて、任される仕事の幅が広がったと感じています。
とくに重機まわりや高所作業、つり上げ作業などは、資格がなければ関われない業務です。
以前より仕事の中身が変わってきたため、現場で求められる役割も少しずつ広がってきたと思っています。
資格を取ってもすぐ大きく変わるとは限らない
Dさん:資格を取ってから、給料や任される仕事には前より変化が出ました。
実際に手当がついたので、収入アップにつながった感覚もあります。
ただ、資格を持ったからといって、すぐに立場が大きく変わるわけではありませんでした。
現場では経験や安全意識も見られるため、資格はあくまで次の仕事につながる土台だと思っています。
資格が増えるほど責任や期待も大きくなる
Eさん:資格を取ってからは、できる作業が増えただけでなく、現場での責任も重くなったと感じています。
安全管理や周囲への配慮を求められる場面が増え、以前より判断を任されることも多くなりました。
任される仕事が広がるのはうれしい反面、期待される水準も上がるため、資格取得は立場が少しずつ変わっていくきっかけだと思います。
まとめ
解体業は未経験からスタートでき、資格を取得すれば、キャリアアップや給料アップにつながる業種です。
最初は補助作業から入ることが多いといえます。
しかし、現場で使う資格を取れば重機や搬出、切断、管理補助など、任される仕事の幅を広げやすくなります。
経験を積んだ先には、職長や現場責任者を目指すことも可能です。
資格取得は、キャリアアップや給料アップを考えるうえでも関わりが大きい要素だといえるでしょう。